アールデコに想う、、、
先日、フランス文学者の鹿島茂̪氏のコレクションを公開した「フランス絵本展」に行ってきました。
場所は目黒の都立庭園美術館。絵本展もとても楽しかったのですが、もう一つの期待は、久しぶりの、この美術館そのものでした。
この庭園美術館は、もと朝香宮邸。宮家の邸宅として建てられたもの。フランス滞在で培われた宮様のセンスがふんだんに取り込まれ、当時のフランスの第一線で活躍していた建築家、デザイナーたちにオーダーされた建物なのです。時代は将にアールデコ。建物の内外に、それはみごとに、ほんもののアールデコ様式を見ることができます。ラリック、アンリ・ラパン・・・
先ごろ上野の国立西洋美術館が国内に現存するコルビジェ作品として世界遺産に登録されて話題になりましたが、わたくしのお気に入りの、となると、この庭園美術館は筆頭です。
まだ子供たちがおさないころから、通っていましたが、このたび重要文化財になったのを機に、修復工事のために閉館、そして数年ぶりにむかしの輝きを取り戻して、再びオープンしたのです。新館も建て直され、また本(旧)館も、普段は足を踏み入れることのできない部屋が公開されていました。
題して「アールデコリヴァイヴァル」・・だそうです。
アールデコ・・・今、わたくしは「フランス6人組」の一人である、プーランクの作品を弾いているところですが、このアールデコの様式美と時代をともにするこのひとの作品のメロディーがこの朝香宮邸に流れたらどんなに似合うかしら?と一人、わくわく妄想しておりました!
6/12まで「アールデコリヴァイヴァル」やっているので、ぜひご興味のある方お運びください。間違いなくタイムスリップできます。
お玄関です。正面のレリーフがかのルネ・ラリックです、本物です!
下にはその一つのレリーフの写真です。綺麗。
これは客間とでもいうのかしら、正面の温水陶に、朝香宮妃は香水を入れて芳香に満ちた部屋でゲストを迎えたそうです。まさに「ルームフレグランス」ですよね⁈
ダイニングルームの暖炉。
これが、今回の絵本展。タンタンの冒険くらいしか、知らなかったフランス絵本でしたが、こんなにも昔から、たくさんの絵本達・・・・あ、そういえば、「象のババール」もあったっけ。
子供たちがまだ幼かったころ、毎晩のようにお布団に入って読み聞かせ、してました、懐かしい~(涙)読み聞かせしながら、自分が感動して泣いてしまったり、はたまた眠くて眠くて片目で読んでた晩もありましたぁ。
あのひとときの子供たちのぬくもり、は親にとっても、素敵な財産、こころのなかで輝いていますね⁈
書き進めながら…思い出しました!この象のババール、プーランクは作者のブリュノフと知り合いだったので、日ごろ親戚の子供たちがこの絵本にあまりにも夢中なので、作者に許可を得てこの絵本に音楽をつけたのですよ⁈‥‥わぁ、、この庭園美術館のようなアールデコなくうきのなかで、語り部付きのプーランクの「象のババール」コンサート出来たら、素敵だなぁ。またまた妄想してしまいました!いえ妄想でなく、実現しなくてはね⁈