旅が絵になって・・・
前前回のブログにエトルタの思い出を書きました。続いて、今日のお話しを続けるつもりでしたが、A子ちゃんの反応があまりに楽しかったので、思わず先に書いてしまいました。
そして、いよいよエトルタの続き。と申しますか、フランスという国は よく芸術の国と言われていますが、私は音楽を通してこの国を見つめてきましたが、その所以のもう一つであるところの美術。町中に大小さまざまな美術館があり、パリなど、もう街そのものが芸術品である如く美しい。
前述のとおり、4月の旅は、欧州は初めて、という弟と一緒でしたので、まさに、ガチな観光コースな美術館。まずは、ルーブル美術館。私は実に、留学生時代以来です。当時、住んでいた寮が日曜日は音を出せない規則で、ピアノの練習が出来ず、さりとてお金もないし、日曜は入場無料になるパリ中の美術館めぐりをしていました。
特に、パリの美術館の中でもルーブルは膨大な美術品があり、個々にすべての絵画、についてお話しするのは到底無理。1日2日でこの美術館を巡りつくすのは不可能なほど、アートの宝庫なのです。すべてを見るなら、最低でも1週間はかかるはずです。でも、私は思います、たぶん、パリに一度でも来た方は、まずはほんの数時間でも、この美術館に足を向けられたのではありませんか?それでいいと思います。2~3時間あれば、かの有名な「微笑の美女 モザリザ」と「ミロのビーナス」、 ナイキシューズの基となった「サモトラケのニケ」 これだけに会いまみえるだけでも価値があると思います。 世界中の言語が飛び交う、ものすごい人の波の中でも、強烈なインパクトで、迫ってくる、芸術品たち。
ご存じ、モナリザの微笑。人の頭を入れずにシャッターチャンスは至難の業でした。
まじかに見る、本物の迫力! どこかの仏像みたいに、油でもかけられたら・・なんて心配になるほど無防備。
サモトラケのニケ。この像からあの、シュッとしたひと筆描き「NIKE」のマークが発想されるとは!
この日は絵の好きな弟の為に、丸一日、美術館めぐり。午前はルーブル美術館。午後はオルセー美術館。
合間にルーブル美術館の中庭に面したカフェで一休み。
ルーブルのガラスの三角屋根を眺めながら、パリのカフェには「アイスコーヒー」が無いのですが、なんとここにあった!
午後はオルセー美術館へ。
この美術館は、私が留学生であったころは、まだ駅舎の面影を残したままでした。蒸気機関車の時代設定で設計されたため、電化され、旅客数に対応する電車の長さが入りきらなくなったため、駅としては終わりになったのです。それにしても美しい駅だったのですね。
そして、このオルセーに於いて、いよいよ昨日のノルマンディー小旅行の思い出が結実することになるのです。勿論期せずして!
それがこれです。
クールベです。(1870年)
エトルタは娘が、思いつきで、提案した旅でしたが、昔から、いろんな絵描きたちの心をとらえる風景であったことは、「つい、昨日」圧倒されてきたところ。絵画の巨匠たちの目を通すと、昨日の景色はこうなるのだ、と立ち尽くすばかりでした。
モネには 嵐のエトルタが絵描き魂をそそったのでしょうか。1865から1869年にかけて。
フランスでは、このように小学生が授業の一環で、本物の絵画を目の前にして、アートを学べるのですから、うらやましい限り。